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【FORUM PRESSレポーター】「ギャラリーライブ vol.1  サイレント映画ピアニスト・柳下美恵のピアノdeシネマ」


FORUM PRESSレポーターによる「わたしレポート」。
2017年2月18日(土)に開催された『ピアノdeシネマ』のレポートです。
FORUM PRESSvol.79にもレポートを掲載しています。Report196はコチラ(PDF)からご覧ください。

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@文化フォーラム春日井・ギャラリー(撮影:かすがい市民文化財団)

Report197 初の「サイレント映画」体験! 田中昭則

サイレント映画を劇場で観る機会、というのが現在どのくらいあるでしょうか?少なくとも名古屋周辺では、上映会などの情報を目にすることはありませんでした。サラウンド音響、そのうえ4Dまである現代に、サイレント映画を観る催しが、『柳下美恵のピアノdeシネマ』です。サイレント映画ピアニストである柳下美恵さんのピアノ伴奏で上映されるのは、1902年制作の『月世界旅行』と、1926年制作で、チャップリンやキートンと並ぶ3大喜劇王のひとり、ハロルド・ロイド主演の『ロイドの福の神』。当日の会場はほぼ満員で、濃い映画ファンの多さに驚きました。上映前、柳下さんから今回の上映作品についての説明があり、これが中々おもしろく興味深いものでした。映画が始まると、未体験の独特な雰囲気に包まれていきます。メリハリのあるピアノ演奏、小ネタにクスッと笑ったかと思えば、ドタバタアクションシーンでは場内大爆笑と、久しぶりに「映画を楽しんだ」日曜日の午後でした。

Report198 ピアノ表現と俳優の動きに感動! マエジマ キョウコ repo_maezima_icon

喜び・驚き・悲しみ・怒りetc……。ピアノの表現の豊かさに感動しました! 「ピアノは小さなオーケストラ」という言葉を聞いたことがありますが、そんな言葉では足りません。また「サイレント映画」ならではの、俳優の計算されつくした動きの美しいこと、楽しいこと! 現代の映画にはないエンターテインメントに目と心を奪われました。
『月世界旅行』は史上初のSF映画と言われる作品で、フィルムに1枚1枚手作業で色を着けた力作。色が鮮やかすぎて少し目がチカチカしましたが、当時の月への憧れがうかがえておもしろかったです。
『ロイドの福の神』は「ロイド眼鏡」(丸縁の眼鏡です)でおなじみのハロルド・ロイドの喜劇です。視線や体の向きのちょっとした動きで感情を表現する技術に驚きました。平成の今なら形式的に見えてしまいそうですが「サイレント映画」では逆に自然に見えて、それも新しい感動でした!今までなじみのなかった「サイレント映画」&ピアノ伴奏。楽しかったです!