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【FORUM PRESSレポーター】「山下洋輔スペシャル・ビッグバンド・コンサート」


FORUM PRESSレポーターによる「わたしレポート」。
2016年7月1日(金)に開催された『山下洋輔スペシャル・ビッグバンド・コンサート』のレポートです。

Report165「春日井と、観客と、山下洋輔と。」 野口 颯一朗(中学生レポーター)

春日井に深い思い入れがあるという山下洋輔さん。今公演は新曲『ノッキン・キャッツ』から始まりました。凄腕ミュージシャンたちが演奏テクニックを披露するとともに、紹介されていきます。実はこの曲、春日井が初演だったそう。メインプログラムは『ラプソディ・イン・ブルー』と『新世界より』。普段はオーケストラで演奏する曲ですが、松本さんのアレンジで大変身!サックスやドラムの音色と相まって、『ラプソディ・イン・ブルー』は渋く切ない印象でした。『新世界より』はJAZZ特有の間の取り方や、いい意味でなんでもアリのアドリブで、活気にあふれ情熱的に聴こえました。一方、有名な「家路」の部分では、重厚なサックスとピアノがしっとりと大人のメロディを奏で、包み込まれるようでした。
演奏後、スタンディングオベーションの中、1人の女性が山下さんに大きなバラの花束を贈っていました。春日井のお客さんと山下さんとの絆を感じたワンシーンでした。

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Report166「音楽変幻自在」 ますだけいこ

トランペット、トロンボーン、サックスに、ベースとドラム。白いスーツの山下洋輔さんのピアノを併せて16人で、スペシャル・ビッグバンドの演奏が始まりました。新曲『ノッキン・キャッツ』です。「扉をたたくジャズマン」を意味するこの曲は、アドリブソロを弾くメンバーを順に紹介していくというエキサイティングなもの。卓越したテクニックに期待が広がりました。
メインプログラムは、『ラプソディ・イン・ブルー』と『交響曲 新世界より』。クラシックの名曲が、ジャズアレンジで別の曲のようです。聞き覚えのあるメロディーで、元の曲の存在を感じるものの、ピアノが駆け抜け、ドラムは鳴り響き、さらに楽器間で迫力満点の掛合いが繰り広げられました。圧倒されるばかりのキレキレの演奏は、ジャズそのもの。山下さんのビッグバンドならではだと思いました。
老若男女さまざまな観客席もノリノリで、スタンディング・オベーションで幕を閉じた熱い2時間でした。

Report167「世界的ジャズピアニスト山下洋輔と凄腕ミュージシャン15名が、春日井に帰ってきた!」 紀瑠美

盛大な拍手に迎えられ、新曲『ノッキン・キャッツ』でスタート。「キャッツ」はジャズメン、「ノック」は扉をたたくという意味だそう。お客様に対して扉をたたくようにバンドメンバーを紹介する曲です。山下さんの紹介に合わせて、各メンバーの素晴らしいアドリブ演奏が披露されます。メインは、結成10周年にふさわしく、『ラプソディ・イン・ブルー』とドヴォルザークの交響曲第9番『新世界より』の豪華プログラム。ジャズならではの演奏で、ファンの期待に応え、盛り上がりました。
曲の前後に舞台左のマイクで話をされる山下さんの正面には熱烈なファンの姿が見られました。会社帰りと思われるワイシャツ姿の男性たちです。もちろん、客席全体が彼らのファン。大きな花束をプレゼントした女性もいました。山下さんも春日井のファンに深い思い入れがあるそうです。
休憩時間には調律師がピアノを調律している様子からも、山下さんの演奏の激しさを実感しました。
見て、聴いて、感じて、エネルギーを受け取ったコンサートでした。

Report168「山下洋輔ビッグバンドが放つ爆発的圧巻コンサート」 與後玲子

今回の「山下洋輔スペシャル・ビッグバンド・コンサート」は、ドヴォルザーク「交響曲第9番新世界より」のジャズアレンジや、山下氏が、このバンドのために初めて書き下ろした『ノッキン・キャッツ』などが披露された豪華なプログラムでした。ビッグバンドのメンバーたちは、それぞれがバンドマスターを務めるトップレベルの演奏家です。
彼らの放出する圧倒的な音の迫力、テクニック、パワーは、観客の身体全体を震撼、感動させました。私も、そのメロディーやリズムに合わせて、自然に身体を動かしたくなりました。
演奏家たちの内なるエネルギーが、即興的な演奏によって、時に激しく、時にやさしく表現されているように感じられた、すごいコンサートでした。