財団スタッフDIARY

2014年7月の記事一覧


FORUM PRESSレポーター
「CAVA’s BARBER」


FORUM PRESSレポーターによるイベントレポート。
2014/3/21(金・祝)に開催された「CAVA’s BARBER ある床屋のもっともせわしい1時間」を、レポーター2名が紹介してくれました。Report56はFORUM PRESS vol.62からどうぞ(PDF:4.2MB)

Report57  「「無言劇」あなたならどう解釈する?」 のぐちりえ 

『CAVA’s BARBER』。男女の恋愛交錯無言劇は、悩まし気なアコーディオンの調べから始まった。
“無言劇”と言うだけあって、演者は終始黙ったまま。台詞がないから、話が理解出来るかな…と不安を感じたが、演者の表情と身振り手振りがストーリーを物語り、舞台脇の生演奏と、赤や青の照明と相まって、恋の情熱、別れの悲哀などを感じることができた。
芝居中、同じ場面が繰り返し演じられる。その都度三人の立ち位置が変わり、それぞれの気持ち・感情が場面ごとに反映され、次第に話の全貌が見えてきた。芝居終盤にようやく自分なりに話を構築。なんだか演者から「あなたならこの芝居、どう解釈する?」と試されている気がした。
劇中音楽を担当したコリダリス・トリオの生演奏を聴きながら「Cafe BERGEN」のドリンクを飲み、ゆっくりと無言劇の解釈を深めることができた。

140321_cava

Report58  「パントマイムだからこそ楽しめるもの」 野口颯一朗 
『CAVA’s BARBER ~ある床屋のもっともせわしい1時間~』を観覧しました。いつものホールや劇場と違って、開放的な交流アトリウムで行われた今回の演劇はパントマイムに対してのイメージがとても変わる公演でした。
演者さんは1番後ろからでも見えるほど表情が豊か。動きも分かりやすく、物が本当にあるかのように演じていました。演じている方にライトをあて、その大きな影の動きも変わっていて面白かったです。また、音楽がその場その場の雰囲気を出していて、演者さんの感情が一層伝わりました。
そして、トリオのみの演奏は時に力強く、情熱的、時に軽快、悲哀、喜怒哀楽のある演奏でした!ドリンクを飲みながらの贅沢な時間でした。またCAVAの皆さんの公演を春日井で見られるのを楽しみにしています。


FORUM PRESSレポーター
「展覧会 谷川俊太郎 ことばとアート」


FORUM PRESSレポーターによるイベントレポート。
2014/2/15(土)~3/30(日)に開催された展覧会「谷川俊太郎 ことばとアート」を、レポーターが紹介してくれました。Report54はFORUM PRESS vol.62からどうぞ(PDF:4.2MB)

Report55  「爽やかで瑞々しく、たくましく」 伊藤弘子 

谷川俊太郎という名前には、爽やかで瑞々しい響きがあります。彼の作品を子供たちは絵本や教科書で親しみ、大人たちはテレビのCMや新聞でごく自然に耳にし、目にしています。画家や写真家、書家たちとのコラボでは、詩人の言葉が作品とどのように反応し、また絵や写真、書がどのように言葉と生き生きと共鳴し合っているかが発見できます。様々な分野で今も精力的に活躍している詩人だからこそできる、今回の試みなのでしょう。
私は2月21日に視聴覚ホールで行われた彼の「詩と朗読と歌のコンサート」にも出かけ、その時にもざっとこの展覧会を見ました。解説付きでゆったりした気持ちで味わってみると、新しい発見もありました。
意外とたくましく、映像的な作品の数々。多くの人に好まれる所以なのでしょう。さすが国民的詩人、会場のあちこちで親子で楽しんでいる様子が印象的でした。

140215_tanigawaten


FORUM PRESSレポーター
「畠山美由紀&ショーロクラブLIVE」


FORUM PRESSレポーターによるイベントレポート。
2014/2/11(火・祝)に開催された「第83回かすがい芸術劇場 畠山美由紀&ショーロクラブLIVE」を、レポーター2名が紹介してくれました。

Report52  「おいしい演奏、召し上がれ!」 ますだけいこ 

ショーロクラブのインストゥルメンタルから始まった第1部。男性3人の音合わせ後、静かに演奏が始まりました。といっても、演奏に熱がこもっていないわけではないのです。耳に届いてくるその音楽はとても心地よく、3本の弦楽器の調和も美しい。初めて見るバンドリンにも目を奪われました。第1部後半、オレンジ色のドレスを身にまとった畠山美由紀さんが登場すると、ステージに艶やかさが加わりました。美由紀さんの歌は柔らかく、じんわりと心に届いてきました。楽器との調和もよく、客席の心をうばっていきました。
MCで、美由紀さんがショーロクラブを「演奏に熱が入るほど、表情がつまらなそうになる」と評した時には、会場から微笑がもれました。ステージに立っているのを忘れるくらい演奏に集中していたのでしょうが、みんなギャップを感じていたのだと思いました。またとない組み合わせのコラボでした。「手間暇かけて、まごころこめて、おいしくなあれ!」(一汁三菜)の歌詞通り、心がほっこり温かくなるコンサートでした。

130211_choro&hatakeyama

Report53  「ブラジルから all over the world」 伊藤弘子 

外は厳しい寒さというのに、まず始まったのはショーロクラブによる南米音楽。私は小野リサとかカエターノ・ヴェローゾのファンですが、畠山美由紀さんとショーロクラブについては何も知りませんでした。ショーロというのは、ブラジルのポピュラー音楽の古典的な演奏スタイルらしいです。椰子の木陰の浜辺とか、鄙びたライブハウスの片隅で、お酒片手に聴いていたいリズムです。『ザッパス・モード』という曲は、悩ましい女性が踊るシーンが目に浮かび、『NOITES CARIOCAS』には、『イパネマの娘』のような雰囲気がありました。
ここで畠山美由紀さんが登場。バックがショーロクラブなので、南米風の曲を歌うと思いきや、『一汁三菜』は和風、『それぞれのテーブル』はシャンソン、『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』はジャズと、様々なジャンルの歌を聴かせます。彼女のしっかりとした声の魅力が、ジャンルを超えても滲み出て来ました。


FORUM PRESSレポーター
「展覧会プレイ×アート」


FORUM PRESSレポーターによるイベントレポート。
2013/11/16(土)~12/25(水)に開催された展覧会「あそびでつながる広場 プレイ×アート」を、レポーター2名が紹介してくれました。Report48・49はFORUM PRESS vol.61からどうぞ(PDF:4.2MB)

Report50  「プレイ×アート体験しました」 林佳枝 

ギャラリー中央に置かれた巨大サッカーボードゲーム。実戦できると聞いて、可愛い女の子&ママのペアと対戦しました。選手を操る長いレバーは思いのほか重く、惜しくも我がチームは敗退です。でも大興奮の楽しさ。隣接する『サボテン森』には、入場者手描きのイラストを、そっくり緻密に立体化し、筆致までもをアップリケで表現したしたぬいぐるみが所狭しとぶら下がっています。サボテンの実だそうです。素材は皆から集めた古着や端切れ。とてもユニーク、でも綺麗!
さて、スタンプラリーのスタンプを求めて近くの商店街に繰り出せば、張りぼての猫頭『みゃこニンゲン』に出会ったり、思わぬ名店や誰でも集える憩いのスポットを発見。身体も心もちょっぴりぬくぬくしました。“参加型アート”って何かしら?と思っていましたが、実は参加者全員が作品の一部になってしまう事だったのですね。二組の個性派アーティストさんの“人と人を繋げる”という企みに、見事にはまってしまいました。

131116_playart

Report51  「春日井ってホントはワンダーランドだったんだ!」 前島恭子 

「体験型アートイベント」ってなに?百聞は一見にしかずとはよく言ったもの。見て触って歩くことで、見慣れた景色がアートに変わりました。
サッカー選手や力士を作るところから始まった巨大サッカーゲーム『AC-サボテン』と巨大紙相撲は、迫力満点。来場者が布切れを貼りつけることでどんどん姿を変えるオオトカゲの住む『サボテン森』は、来場者が描いた生き物をそっくりそのままヌイグルミ住人にする作品。どんどん増 えていきます。街に出れば、ショーウィンドウごしに、店の奥にも、アート作品が…!
KOSUGE1-16さんも安部泰輔さんも、“ヒトとヒト”“ヒトとモノ”“ヒトとマチ”をつなげる作品を創るアーティストです。忘れかけていた温かさを、ふんわり思い出させてくれました。盛 りだくさんで最初はとまどったけれど、「アートって受身じゃなくて攻めるモノだったんだ!」と気付かせてくれた1ヶ月余。心を澄まして日々を過ごせば、毎日がもっとキラキラしたものに変わるでしょう。