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2017年12月の記事一覧
【音楽家のたまごを応援します!】若手音楽家支援事業 第一期登録アーティスト決定!
みなさまこんにちは!スタッフの鈴木です。
12月も半ばを過ぎ、あっという間に年末ですね。
厳しい寒さが続いていますが、お元気にお過ごしでしょうか?
さて、かすがい市民文化財団では、
2017年度から、「若手音楽家支援事業」がスタートしました。
その名の通り、若手音楽家の活動を支援するプロジェクトです。
このプロジェクトがはじまるきっかけとなったのが、
中部大学春日丘高校吹奏楽部の元顧問であった、故・根本正治先生です。
根本先生は、文化フォーラム春日井の視聴覚ホールで、
自主企画として「ワンコインコンサート」を開催し、若手音楽家の活動を支援してこられました。
お会いするたび、いつもニコニコ明るい笑顔で公演の準備をされていた姿が印象に残っています。
志半ばでお亡くなりになった先生の思いを継承し、この「若手音楽家支援事業」は生まれました。
2017年の春から「地域に根差した音楽活動をしたい!」という思いを持つ若手音楽家を募集したところ、
たくさんの熱い志を持った方がご応募くださり、
この度、4組の「第一期登録アーティスト」が決定しました!
「BULL(ブル)」
「Lune(ルーン)」
「Shiki’s Friends(シキズ フレンズ)」
「Trio Primavera(トリオ プリマヴェーラ)」
以上、4組です!
ジャンルや編成も様々な、個性あふれる音楽家のみなさんです。
春日井市の小中高校を卒業された方も多く、
地域にもっと音楽の楽しさを届けたいと活動されています。
4組のアーティストの詳しいプロフィールは、「若手音楽家支援事業」からご覧いただけます!
ぜひ、名前を覚えていただき、あたたかい応援をよろしくお願いします★
3年間にわたって、登録アーティストの活動を支援する「若手音楽家支援事業」。
1年目となる、来年2018年は、文化フォーラム春日井・視聴覚ホールにて、
かすがい市民文化財団と協力して4組が順番にコンサートを制作します!
1からステージを作ることは、若手音楽家の方にとって、大きな経験値になります。
記念すべき第1回のコンサートは、2018年3月16日(金)19:00~、BULL(ブル)が登場!
コンサートの詳細は、決まり次第、ホームページ等にて公開いたします。お楽しみに!
【FORUM PRESSレポーター】島地保武×環ROY ダンスとラップ「ありか」
「FORUM PRESSレポーター」による「わたしレポート」。
市民ボランティアが、かすがい市民文化財団のアレコレを紹介します。
今回は、2017年9月15日(金)に開催された、
「島地保武×環ROY ダンスとラップ『ありか』」の様子を3人がレポート!
FORUM PRESSvol.83にもレポートを掲載しています。Report242はコチラからPDFでお読みいただけます。
写真提供:愛知県芸術劇場©羽鳥直志
Report243【おもしろかったダンスとラップ】 たもとかんな(小学生レポーター)
わたしは、ダンスとラップ『ありか』をみに行きました。今回は、春日井市民会館の舞台上にきゃくせきがあり、さらに中央に舞台がせっちされていました。ライトが上からいくつかつりさげられていました。ふしぎな空間になっていました。ラッパーの環ROYさんは、
「ピーチたろう、ももたろう、とりももたろう…」
など、にた言葉を次々に言っていて、おもしろかったです。ラップはあまりきいたことがなかったので、きくことができてよかったです。ダンサーの島地保武さんのおどりは、たくさん体をつかい、ふしぎな動きをしていました。バレエなどとはちがうダンスをみることができました。環ROYさんと島地保武さんのところにライトがあたっていたので、かげがよくみえて、おもしろかったです。舞台がおわったら、サイン会もおこなっていました。ダンスとラップ、とても楽しかったです。
Report244【ダンスとラップの新しい融合】 紀瑠美
こんなにユニークなパフォーマンスを春日井で見られるとは思っていなかったので、嬉しかったです。
場所は「春日井市民会館(舞台上)」。会場に入って納得したのですが、通常の舞台上に客席と舞台が作られていました。舞台と客席の配置もユニークで、音やライトにも工夫が凝らされていました。
環ROYさんのラップはステキで、私がイメージしていたラップとは違っていました。ダンサーの島地保武さんの不思議な動きを見て、人間はこんな風に体を動かせるんだと驚かされました。初めは、二人のパフォーマンスを理解しようと構えていましたが、客席の子どもたちが楽しそうに笑う姿を見たら、肩の力が抜けました。随所に笑いや驚きのエッセンスが入っていて面白かったです。ラッパーの環さんが踊って、ダンサーの島地さんがラップをすると慣れない感じもあり新鮮でした。環さんがラップをして島地さんがダンスすると、エネルギーが集まって、すごいパワーを感じました。
Report245【「あり」でしょ! 】 マエジマキョウコ
「身体中の筋肉を知りつくして自在に操れたら、こんな動きができるんだ!」というダンス。「言葉の持つ可能性を追求したら、こんな言葉を紡げるんだ!」というラップ。
自由自在の動きと言葉に、最初はとまどいましたが、そのリズムと躍動感に心をゆだねてしまえば、なんて楽しくて面白くて……快感!
太古の昔のジャングルを思わせる獣の遠吠えに始まって、文明の始まり、現代社会・ネット社会の慌ただしさ、そして渾沌とした未来まで、一気に駆け抜けたように感じたひとときでした。
クライマックスでは、ダンサーの島地さんがラップを口ずさみ、ラッパ―の環さんがダンスを披露して、さらにダンスとラップの世界が融合してゆきます。
「理解するのではなく、感得する」。こんな舞台は初めてでした!
評論する視点はいろいろあるのでしょうが「面白かった!」。もぉ、コレに尽きますね!
【FORUM PRESSレポーター】四月は君の嘘クラシックコンサート2017
「FORUM PRESSレポーター」による「わたしレポート」。
市民ボランティアが、かすがい市民文化財団のアレコレを紹介します。
今回は、2017年9月3日(日)に開催された、「四月は君の嘘 クラシックコンサート2017」の様子を5人がレポート!
FORUM PRESSvol.83にもレポートを掲載しています。Report236はコチラからPDFでお読みいただけます。
Report237【アニメはいいものだ】 阪井真佐子
秋を思わせる涼しい風が吹いていたこの日、『四月は君の嘘』と題したクラシックコンサートが春日井市民会館で行われました。『“のだめカンタービレ”の音楽会』と同様、クラシック音楽をモチーフとした漫画・アニメに登場した名曲を、ヴァイオリンとピアノの生演奏で届けるという企画です。
実は、アニメが苦手な私は物語の内容を知りませんでした。私のような人のために、文化フォーラム春日井の1階には原作漫画や演奏曲を紹介した特設コーナーが設けられていました。若い女性たちが何人かその周りを取り囲んで、一心不乱に漫画本を読んでいたのが印象的でした。
コンサートで、最初にヴァイオリニストの小寺里奈さんがベートーベンの『クロイツェル』を弾かれた時、この曲が大好きだった母を思い出し、涙が出ました。圧巻だったのはピアニストの古賀大路さん。指の動きが魔術師のようでした。ゲストのNAOTOさんのヴァイオリンも魂に響く重みがありました。贅沢な時間に酔いしれながら、苦手だったアニメも観てみたいと思ったのでした。
Report238【ピアニストとヴァイオリスト 名曲の生演奏は素晴らしい】 いいさか かおる
クラシックの名曲をアニメ・映画の名シーンとともに贈る『四月は君の嘘 クラシックコンサート2017』。
私は、『四月は君の嘘』の原作漫画も実写映画も観た上で、一番最後にこのコンサートを鑑賞しましたが、今回の公演に一番感動しました。ヴァイオリストの小寺里奈さんも、ピアニストの古賀大路さんも「わたしを見て!」と叫んでいるような熱のこもった演奏でした。
小寺さんは、アニメの中でヒロインのかをりが着ていたものとそっくりの桃色ドレスを着て登場。「今回作ったものです」と自己紹介されました。古賀さんが演奏されたリスト『カンパネラ』はピアノの難曲。難しすぎてピアニストも指の運動をしてから演奏するというエピソードを紹介された後の迫力ある演奏には感動しました。ゲストヴァイオリンのNAOTOさんは、軽妙なトークで盛り上げ、演奏に合わせて会場中が手拍子をして楽しかったです。
クラシック音楽を迫力と気品あふれる生演奏で楽しめる、素晴らしいコンサートでした。
Report239【演奏もトークもカラフル!】 ますだけいこ
本や漫画の音楽シーンでは、頭の中に勝手にメロディーが流れてきます。曲名が明示されていても、どんな曲だったかしらと思いながら、自分流に曲のイメージを作っていることが多いです。それはそれで楽しいのですが、各シーンのために、作者は思いをこめて選曲していることを強く感じた今回の、『四月は君の嘘』のコンサートでした。
漫画の重要なシーンを大きなスクリーンの映像で見ながら聴いた『愛の悲しみ』。苦しみを昇華して、心が救われるという物語にぴったりの美しい曲でした。漫画を読んだ時の感動が蘇ってきました。原作漫画のファンだという若い人が多かった今回のコンサート、それぞれの頭の中には、どの曲でも大好きなシーンが浮かんでいたことでしょう。
司会者と演奏者3人のトークも楽しく、特にNAOTOさんのコメントは、曲の深みを増してくれました。すこしでも知識があると、より音楽を楽しめることがわかりました。
『のだめ音楽会』に続いてこの、『四月は君の嘘』のコンサートも、次の機会を期待しています。
Report240【ピアノとバイオリンが奏でる世界】 田中昭則
音楽を題材にした漫画、というジャンルがあります。有名どころでは『のだめカンタービレ』という作品があり、ドラマ化や映画化もされ、『“のだめカンタービレ”の音楽会』というコンサートも春日井で生まれました。『四月は君の嘘』もそうした音楽題材の漫画で、アニメ化や映画化もされた人気作品です。『四月は君の嘘 クラシックコンサート2017』は、原作の主人公とヒロインがそれぞれピアノ奏者、ヴァイオリン奏者ということで、ピアノとヴァイオリンによる演奏会です。
漫画・アニメとコラボレーションした演奏会らしく、劇中に登場した曲が演奏されているときは、アニメのシーンが写し出され、原作漫画やアニメを知っている人には嬉しい演出だと思いました。
曲間には、司会の斉藤りささんによる曲とアニメのシーンについての解説があり、原作もアニメも知らない人にも分かるように配慮がなされていて、とても丁寧でした。出演者のトークも面白くて、年齢を問わずに楽しめるコンサートでした。
Report241【人にのみ許された至福の時間……それは芸術!?】 與後玲子
『四月は君の嘘』は、月刊少年マガジンに連載され、後にアニメ化、実写映画化もされた人気漫画です。今回の公演は、作品に登場したクラシック音楽をヴァイオリンとピアノで演奏するクラシックコンサートです。ヴァイオリンは、映画でヒロインを演じた広瀬すずさんの演奏指導をした小寺里奈さん。ピアノは、『四月は君の嘘』のクラシックCD録音に参加した古賀大路さんです。ゲストとして、自由で楽しく音楽を表現するNAOTOさんも出演されました。
舞台の巨大スクリーンにアニメの映像が映し出されるので、クラシック音楽に馴染みのない私も、映像とともに音楽を楽しむことができました。どんな難しい曲も顔色一つ変えず的確に演奏する小寺さん、円熟味と深みのある演奏をするNAOTOさん、古賀さんのエネルギッシュな演奏とおしゃべりがひとつになって、とても楽しいコンサートでした。夏の疲れを癒してくれる美しく至福な一時でした。
【FORUM PRESSレポーター】親子のためのファミリー・ミュージカル「ピノキオ~または白雪姫の悲劇~」
「FORUM PRESSレポーター」による「わたしレポート」。
市民ボランティアが、かすがい市民文化財団のアレコレを紹介します。
今回は、2017年8月27日(日)に開催された、
「親子のためのファミリー・ミュージカル『ピノキオ~または白雪姫の悲劇~』」の様子を3人がレポート!
Report233【ピノキオが行き着いた……家族?】 マエジマ キョウコ
会場に入って驚きました! 舞台の上にお姫様(白雪姫)のかたちの芝居小屋がかかっているのです。おまけに開演前から、さまざまなおとぎ話の登場人物が客席を練り歩き、子どもたちと笑いあうやらハイタッチするやら……。物語の世界が会場におりてきたようです。子どもたちの瞳がキラキラしています!
お話はご存知の『ピノキオ』。木の人形が、誘惑に負けたり騙されたりしながらほんとうの愛に目覚めてゆく物語。
普通のお芝居と違うのは「ねぇ、みんな! ピノキオの金貨が盗まれそうだったら教えてね!」などと、会場に呼びかけるところ。呼びかけられた子どもたちは一生懸命それに応えます。舞台と会場が一体となるミュージカルでした(宮本亜門さんの演出マジックなのかも……!?)。
ジェペットじいさんや、お目付け役で文句ばかりの白雪姫といったキャラクターを通して親子の関係が描かれる、大団円で楽しい舞台でした!
Report234【白雪姫の悲劇】 宮川あけみ
誰もが知っている名作『ピノキオ』。その作品が異才の宮本亜門さんの手にかかって変身した『親子のためのファミリーミュージカル「ピノキオ~または白雪姫の悲劇~」』。
続々と会場入りする親子の表情は、どんなミュージカルかなとワクワク、ドキドキしているように見えました。幕が上がる前に登場人物が現れて、客席にいる子どもたちに次々とあいさつ。ビックリしてマジマジ見ている子、あいさつを返してハイタッチをする子、怖いのか母親の陰に隠れようとしている子と様々。でも、どの子も視線は外せない様子でした。親もアッという表情で固まっていたりして、なかなかおもしろい反応でした。その緊張を和らげるように、ステージ上では司会役のお姉さんが声をかけて皆で体操をし、なぜかウェーブまで練習。一気に会場内の雰囲気はリラックスしたものになりました。
気になっていたのは、題にある「白雪姫の悲劇」とは何を指すのかでした。劇が始まると、観客にピノキオと白雪姫のどちらかを選んでもらい、それを上演すると告げられます。もちろん子どもたちは「ピノキオーッ」と答え、主役になるはずの白雪姫は脇に下がることに。なるほど、これが悲劇なのかと思ったら、まだまだ続きがありました。この白雪姫、劇中でピノキオを叱り、笑い飛ばし、突き放してみせたのです。親子のようなピノキオと白雪姫のやりとりは、見ていた親をドキリとさせたのではないでしょうか。親のような立場でピノキオを見ることになった白雪姫自身が悲劇とも思えます。ただ、この白雪姫がいることで、ピノキオのそばには叱咤激励してくれる存在がいるのだと思わせる、亜門流の演出なのかなと思いました。
Report235【夏の終わりに目を輝かせる子どもたち】 中林由紀江
宮本亜門さんが演出・脚色した『親子のためのファミリーミュージカル「ピノキオ~または白雪姫の悲劇~」』を観に行きました。まずチラシが、手書きのイラストで素晴らしく、とても目を引きました。幕が開くと、客席を巻き込んでのすごい臨場感でした。
有名なクジラの出てくる場面では、迫力のある絵一枚で観客を引き込みます。本当に飲み込まれ、一瞬でお腹の中の居るような感覚になりました。観客の大人も子どもも「わーっ」という歓声をあげていました。
登場人物の歌も、舞台を所狭しと動き回る演技も、とても素晴らしかったです。
わがままなピノキオが、ジェペットじいさんの海のような深い愛と、母のような白雪姫の愛、そしていろいろな体験を通して成長していくお話が、素直に心に響いてくる素晴らしい作品でした。さすが宮本亜門さんだと思いました。夏休みももうすぐ終わる頃の、ちょっと物憂げな子どもたちが、夢中になり目をキラキラ輝かせている姿に感動しました。