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2018年8月の記事一覧


【FORUM PRESSレポーター】西本喜美子写真展「みんなで遊ぼ、楽しかよ!」


「FORUM PRESSレポーター」による「わたしレポート」。
市民ボランティアが、かすがい市民文化財団のアレコレを紹介します。

今回は、2018年5月30日(水)~6月10日(日)に開催された、
【西本喜美子写真展「みんなで遊ぼ、楽しかよ!」】を、8人がレポート!
FORUM PRESSvol.87にもレポートを掲載しています。Report295はコチラからPDFでお読みいただけます。

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Report298【見て、撮って、楽しんで。】 たもとかんな

西本喜美子さんの写真展「みんなで遊ぼ、楽しかよ!」では、自撮り写真やデジタルアート、テーブルフォトなど107点が展示されました。パソコンを使って面白く加工したものや、着ぐるみを着て撮った自撮り写真などがあり、子どもから大人まで、たくさんの人がおとずれ、楽しんで見ていました。会場には写真を撮る時に使った、竹かごやほうきなどの道具がおいてあり、見にきた人も道具を使って写真を撮ることができるコーナーもありました。また、トークショーもあり、満席になりました。喜美子さんは「空想を浮かべながら作っています」「楽しく好きなことをやっていけばよいと思います」と語ってくださいました。トークショーには、長男の和民さんも登場。喜美子さんが写真をはじめたきっかけとなる写真講座「遊美塾」の先生でもある和民さんは「出会い、発見が大切です」と教えてくださいました。とても楽しかったです。私もたくさん写真を撮りたいです。

 

icon_kinorumi Report299【写真は生きがい。楽しい!を発見。】 紀瑠美

ユーモラスな自撮り写真で人気の西本喜美子さんの写真展は、楽しかったです。自撮り写真57点、デジタルアート15点、デジタル処理なしで光などを工夫したテーブルフォト35点がコーナー別に展示されていて、見応えがありました。身の周りには、たくさんの「面白い」があると気づかされました。
作品の前で写真を撮ることができる自撮りコーナーでは、用意された小道具を使って撮影を楽しむ来場者の姿がありました。撮った写真を「ツイッター」に投稿すると、会場に写真を展示してもらえました。
6月2日には、喜美子さんのトークイベントがありました。喜美子さんは、トークイベント5分前まで会場で来場者と笑顔で交流し、トークイベント終了後にも昼食を手早くすませ、また会場にいらっしゃっていました。疲れるということはなくて、楽しいとのこと。写真については「面白い、みなさんやってみてください。なんでもできますので。難しいことは何もないですよ」と話していました。

 

kozimamitsuko_icon Report300【生き生きカメラマンは90歳】 こじまみつこ

72歳でカメラを始めた西本さん。愉快な写真を撮りまくっています。
何事も「うまい・へた」はある。だけど「いい・わるい」はない。「自分流が一番大切」をモットーに。
自分で自分を撮るセルフポートレート。その中には、車と並んで笑顔でシルバーカーを走らせる西本さんに、運転手さんがびっくりしている写真も。「おばあちゃん、なんばしよっと!?」楽しい写真がいっぱいです。
デジタルアートは異世界への入り口。写真の中の不思議な目が私たちを見つめています。
雑貨や拾った物を使ったテーブルフォトでは、淡い色の背景に、おめかしする小物たちがかわいらしく撮られています。「みんなで遊ぼ 楽しかよ」と熊本弁で語りかける西本さん。西本さんの言葉は誰にでも何にでも、愛情いっぱいです。
2日のトークイベントの前後にギャラリーに現れた西本さんは、来場者に気さくに語りかけ、一緒に写真を撮り、握手をしていました。西本さんの手はふっくらと温かく、雑貨や小物たちに注ぐ優しい眼差しがそのまま手に表れているようでした。

 

Report301【「自分流」が一番大切】 中林由紀江

90歳のアマチュアカメラマン西本喜美子さんの写真展「みんなで遊ぼ、楽しかよ!」を観に行きました。通販カタログの表紙を飾ったり、SNSで評判のアマチュア写真家です。
72歳でカメラに初めて触れてから、持ち前の行動力で自宅に撮影スタジオを作られたそうです。「どうせ撮るなら、嫌われるよりも笑われた方がいい」という発想でセルフポートレートを撮られている喜美子さん。展示されているユーモラスな写真に足を止めて、思わず笑ってしまいました。一方、エッセイ付きのテーブルフォトは、セルフポートレートとは違い、やわらかい印象の素敵な作品です。そこに書いてある言葉も方言だからか、観る人の心にストレートに響いて、勇気をもらえるものでした。会場にお見えになったご本人は、お顔がつやつやで、生き生きとされたとても可愛いおばあちゃんでした。「何かを始める事に年齢は関係ない。人は何歳からでも始められる」という力強い言葉に、パワーをもらいました。

 

Report302【写真好きな家族に囲まれて】 和田卓夫

人生百年時代
八十代に咲かなければ九十代に咲けばよい
年を重ねても、なお美しさがのこる西本喜美子さん

90歳の西本喜美子さん、初めてカメラに触れたのは72歳とか。カメラ好きのご主人と息子さんに囲まれて、持ち前の進取の気鋭と行動力で、遅咲きながら、写真を自分の物にしていくストーリーが感じられた、素晴らしい写真展でした。

特に、「主人が買ってくれたカメラ 久しぶりにのぞいてみる
カメラの向こうにあるものが みんな私に話しかけてくる
きっと 頑張れって言ってくれてるんだね
そう ひとりじゃなかよ」

という言葉が添えられた、枯れた「ほおずき」の9つの房が群がる写真は、喜美子さんの気持ちを表しているようでした。
人生、趣味を持って活かして生きれば、幾つになっても、活躍していくことができます。高齢、少子化で人口減少の社会。これからの大きな変化を先取りした遅咲きのモデルの企画は、今からでも遅くないと考えさせられました。

 

Report303【写真は「頭で」撮る!】 ますだけいこ

ユーモアたっぷりの自撮り写真で、雑誌の表紙やCMに出演している写真家の西本喜美子さん。SNSでも話題とあって、トークイベントには男女問わず、年齢も様々な人たちが集まりました。
写真もユニークなら、その経歴もただ者ではない!?のですが、喜美子さんは「特別なことは何も・・・」と言わんばかりの淡々としたご様子。外見も、穏やかで優しそう。でも、内緒で試験を受けて、美容師から競輪選手になってしまうなんて、すごい行動力。「好きなことを楽しくどんどんやっていけばいい」というガッツは若いときからだったのですね。どれもかわいい写真作品の数々。喜美子さんは、「撮った写真はみなかわいい。たとえ動けなくなっても、天井やクモの巣を撮る」と写真への想いを語られました。
厳しい師でもある息子の和民さんによると、「『いいなあ』と自分の考えだけで撮っているから穴はあります。でも、見た瞬間に気持ちをつかめる写真を撮るから上手なんですよ」
これからも、写真で脳を活性化して、すてきな作品を撮ってくださいね。

 

Report304【小さな体から大きな発信】 澤田佳奈子

大きな拍手に迎えられて登場したのは、小柄な西本喜美子さん。この5月に90歳を迎え、SNSでも話題のおばあちゃん写真家です。首から掛けた「Nikon」のカメラを終始大事に抱える姿が印象的でした。180人ほど入る会場は、子どもから年配の男女で満席です。喜美子さんの発言やしぐさを見逃すまいとジッと熱い視線を送る観客たち。時にクスッと笑ったり、拍手を送ったりと、和やかムードでした。喜美子さんは、美容師、競輪選手などバラエティに富んだ経歴や、カメラ教室に通い始めたいきさつをお話してくださいました。72歳から始めたカメラの先生は息子の和民さん。「自分が撮りたいと思った物をどう表現するか、それに必要な事だけ教えました」そして、内に秘める好奇心・向上心・発想力・表現力が本領発揮、話題のセルフポートレートが生まれました。「楽しいですよ」とは、喜美子さんが何度も口にした言葉。人生何を始めるにも年齢は関係ない、興味を持ち楽しいと思えることが大切だなぁと、改めて感じました。


【FORUM PRESSレポーター】第2回ワンコインコンサート「Trio Primavera」


FORUM PRESSレポーター」による「わたしレポート」。
市民ボランティアが、かすがい市民文化財団のアレコレを紹介します。

今回は、2018年6月1日(金)に開催された、
【第2回ワンコインコンサート「Trio Primavera」】をレポート!
FORUM PRESSvol.87にもレポートを掲載しています。Report297はコチラからPDFでお読みいただけます。

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Report296【癒しの三重奏、豪華なひととき】 山田真穂

ワンコインコンサートの第2回は、名古屋芸術大学卒業生のフルート、オーボエ、ピアノによる「Trio Primavera」の公演でした。前半は『フィガロの結婚』から始まり、クラシック音楽を中心に展開。楽器紹介では、フルートの穴には硬貨が入らないこと、オーボエは円錐形なので音のバランスをとるのが難しいことなどの豆知識が面白かったです。前半の最後を飾ったのは、ピアノの蒔田さん編曲のオペラ『ラ・ボエーム』より抜粋。オペラ曲を管楽器の演奏で聴くのは新鮮であったと同時に、最後の場面で管楽器の2人が演奏しながら退場し、ピアノのみ残り、消灯するという演出も素敵でした。
後半は映画音楽が中心。特に『サウンド・オブ・ミュージック・メドレー』は、所々難しい和音を用いておしゃれにアレンジされており、普段と違った雰囲気で楽しめました。最後のアンコール『見上げてごらん夜の星を』では歌詞を口ずさみながら聴き入る方も多く、あたたかい雰囲気の中コンサートが締めくくられました。


【FORUM PRESSレポーター】歌人・鈴掛真 短歌展 そして言葉の導く先に


「FORUM PRESSレポーター」による「わたしレポート」。
市民ボランティアが、かすがい市民文化財団のアレコレを紹介します。

今回は、2018年5月8日(火)~5月20日(日)に開催された、

【歌人・鈴掛真 短歌展 そして言葉の導く先に】
及び、2018年5月19日(土)に開催された、

【「初めての短歌」ワークショップ】を2人がレポート!

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icon_hayashi2018 Report293【春日井発の才能、もっと輝きますように!】 林佳枝

照明を絞った静かなギャラリー。足を踏み入れると、白い壁に投影された31文字が目に飛び込んで来る。歩を進めれば、巨大な透明の幕に印字された歌が宙に浮かぶ。雨打つ窓ガラスの映像に歌が重ねられていくなど、会場全体が光と影で演出された空間芸術となった、趣向ある短歌展。鈴掛真さんの瑞々しい言の葉が会場のそこかしこで息づき踊り、見る者の心を震わせます。また、自身で小さなキャンバスに刺繍を施した「刺繍短歌」シリーズの展示もありました。
その後、鈴掛さんによるワークショップに参加。短歌には季語が必要ないことを学びました。だから気持ちを素直に詠んでいいのですね。最後に一時間かけ、受講者21人の作品一つひとつに「うん、うん」と共感し、鋭い言語感覚をもって丁寧に講評してくださったのが、とても楽しかったです。終始ニュートラルで誠実な姿勢には好感が持て、その才能と挑戦を応援したくなりました。

 

Report294【言葉の面白さに気づく新鮮な企画】 山田真穂

短歌が、場所や空間全体を作品として体験させる、インスタレーション作品として展示されているものを初めて目にしました。短歌に込められたメッセージが、映像や光などを通じてより深く伝わってきました。キャンバスに短歌を刺繍した作品も展示されており、刺繍の素朴さと色使いが短歌と上手く調和していて、自分の中に自然に溶け込んできました。
この日はワークショップも開かれました。「字余り・字足らず」や言葉の「見た目」によって印象が大きく変わることや、あえて「詠まず」謎を残す表現方法などの説明が、興味深かったです。それから、参加者が各々短歌を作りました。題材も言葉もなかなか浮かばず、初心者の私にとっては難しかったですが、鈴掛さんに表現を褒めていただき嬉しかったです。参加者全員の短歌を鑑賞する時間も設けられ、それぞれの個性が出ていて面白かったです。普段、短歌に触れることの少ない私でも、とても楽しめた展示とワークショップでした。