インタビュー


左から、馬場淳史、杉山大祐、伊藤ケイスケ

この三人だからこそ
たどりついた今と、これから。

2020/07/21
テキスト=奥村加奈子(2020/6/30Skypeにて取材)
9月に春日井市東部市民センターで開催されるコンサートに向けての意気込みを三絃士のメンバーに伺いました。
息の合った楽しいトークをたっぷりとお楽しみください。
三絃士をもっと好きになる!三十問☆三十答も必見です♡

syuzai

変わったこと、変わらないこと

―津軽三味線☆三絃士としてデビューして4年。それぞれ、変わったこと、変わらないことを教えてください。

杉山:結成当時、ソロ演奏で活動をしていたこともあり、メンバーと一つの音楽を作り上げていくっていうのは馴染みがなくて。自分一人が頑張ろうとか、目立ってやろうみたいなことがありました。でも、4年間活動を続けてきて、皆で一つのものを作り上げることへの大変さや楽しさを知りましたし、達成感を楽しめるようになりました。逆に変わらないことは、エンターテインメントとして、お客さんに楽しんでもらえるステージを作ろうという気持ちです。
馬場:結成した当時は、3人とも先生が違うので、奏法だったり、音色だったり、作ってる曲の雰囲気が結構違ったんですよ。だから、自分の表現の中に無かったものを、三絃士に入ったことで色々勉強することが出来たと思います。今でも、良いと思ったものは取り入れていますし、それがデビューから変わったことですかね。三味線奏者ってグループでやってると、音色とか曲調とか似てきちゃったりするんですよ。そうならないように、自分の個性や良いところは消えないように、守っていこうという信念は、ずっと変わらないです。
伊藤:一人一人の時より、全員で合わせたときの音が変わりました。昔の音源を聞くと、今の方がはるかにまとまっていて、ノリが一つになっている。メンバー以外の三味線奏者と演奏することも多いんですけど、その場でセッションする人たちとは出せない一体感が出せつつあると思います。バンドっぽいっていうか、三絃士っていうノリやカッコ良さが出てきていると思います。変わらないこと…。人生で、変わらないことって無いんじゃないかなって…。
杉山:でた、哲学(笑)。
伊藤:4年経つと、色々と変わりますから。一番大きく変わったのは馬場淳史の髪型がパーマに変わったことですかね(笑)

馬場淳史

馬場淳史

 

曲には、それぞれの感性がにじみ出るから面白い。 

―津軽三味線☆三絃士のみなさんには、かっこいいオリジナル曲がたくさんあります。曲は、どうやって作っているのでしょう?

杉山:それぞれで、8割くらい作り、残りの部分をコンサート前のリハーサルなどで会ったときに、アイディア出しして完成させていくことが多いですね。
馬場:今年はアルバムが発売されるので、長野に皆で合宿行ったよね。
伊藤:こういう曲がやりたいっていう芯の部分はメンバーそれぞれにあるような気もします、何となく。
杉山:一人一人にしかない感性ってあると思うんですよ、それがやっぱり曲作りにも出ていると思います。

―曲を思いつくのはどんな時ですか?

伊藤:僕は音楽制作ソフトを使って、キーボードの前に、いいフレーズが出るまでひたすら座っています。長いと5時間。パッと思いつく事はそんなにないかな。
杉山:僕、こんなこと言うとウソやろ?って感じになるかもしれないですけど、基本、毎回夢の中で思いつくんです(笑)
一同:え!?
杉山:ほんとに、ほんとに(笑)冗談じゃなくて、自分が大きいステージに立っている夢を見るんですよ。すごいカッコイイ曲を弾いている!みたいな。三味線だけじゃなく、ギターやベースが入ってきてたり。夢で弾いている曲が超カッコよかったな~って、朝起きて、フレーズを思い出しながら曲を作ることが多いんです。ケイスケ君と真逆で、ひらめき派。でも、実際に弾いてみたら全然カッコよくないじゃん!って時もある(笑)
馬場:僕は曲調だけはイメージして、後は鼻歌でメロディー作る事が多いですね。基本、鼻歌。メロディーが決まったら、そこから三味線かピアノで音を探って作ります。

杉山大祐

杉山大祐

―それぞれ思い入れのある曲は?

杉山:メンバー間で被るんじゃないかな?
伊藤:杉山さんの予想は?
杉山:ケイスケ君の思い入れのある曲でしょ?「弾」とかくるんじゃないかと思ってるんだよ。
伊藤:正解!ライブで必ずやるし、レコーディングも何度かしています。三味線らしさもあって、思い入れが一番強い。
杉山:僕も「弾」って、思い入れがあるな。三絃士のサポートメンバーで和太鼓の浅野聡太君がいるんですけど、太鼓の入った「じょんから節」みたいな感じが三絃士をすごく表している感じがしています。

―馬場さんはどうですか?

杉山:当てに行っていいですか? 懐メロメドレーでしょ?(笑)
馬場:え?(笑)色々ありますが、デビュー当時から弾いている「躍動」という曲。珍しく3人で同じフレーズを弾いているのも特徴です。「躍動」を弾いている時は、お客さんの真剣さを感じますし、演奏後の空気間からは、「三味線って、こうだよね!」と思っていただけたような空気を感じます。

リーダーはいない。
このメンバーだからこそ、これからも。

―みなさんは、10年以上前、津軽三味線の全国大会で知り合ったそうですね。取材をしながらも、仲がいい雰囲気が伝わってきます。みなさんにとって、メンバーは、どんな存在ですか?

伊藤:昔と変わらずお互いに刺激を与えあっている仲間だし、そこは変わらずというか、逆にいい意味で、年々高まっている。
杉山:原点に帰れる感じはありますね。
伊藤:そうそう。三味線同士って、そんなに一緒に演奏する事ないし、これだけ長い間、同じメンバーと演奏する三味線奏者は、自分は他にいないので。
杉山:最高の仲間にして最大のライバルだと思っています。
馬場:僕にとっては、自分に足りないものを気づかせてくれる存在です。あと、杉山さんとは、とても良いゲーム仲間になりました(笑)

伊藤ケイスケ

伊藤ケイスケ

 

音楽は、なくてはならないものだから。

―津軽三味線☆三絃士のコンサートならではの魅力を教えてください。

杉山:邦楽の世界では、伝統か、伝統じゃないか、音楽か、エンターテインメントかという違いが割と明確です。その中で僕らは、それぞれのいいところを、どっちもとっているのが魅力だと思います。聴かせるところは聴かせるし、楽しいシーンは楽しくできるのが魅力であり、僕らの武器でもあるので、更にのばしていけたらなあと思っています。
馬場:音楽というのは、人間の生活に絶対必要なものだと思いますし、音楽を聴くことで、やる気がでたり、癒しになったりする。9月の僕らのコンサートでは生の音楽を聴いてもらうことで、元気をお届けできればなと思います。今までのように声援を頂いたりすることは難しいと思いますが、感染防止策をとりながら、会場のみなさんと楽しみたいです。
伊藤:2人が言ってもらったとこに尽きる(笑)それぞれのキャラクター性も魅力だと思うし、今、スカイプでみんなで話してるような楽しい雰囲気を、コンサートでもお届けできたらと思います。
馬場:曲の作り方も、個性も全然違うグループって、なかなか無いと思います。お客様にも、その違いはわかると思うし、コンサート時間を通じて感じていただけるのではないかなと思いますね。

三絃士をもっと好きになる! 三十問☆三十答 馬場淳史編
1.生年月日:1988年5月11日生まれです。
2.血液型:O型に見られないO型です。
3.あだ名:あっくん・教祖・チェーンソーさん
4.出身地:愛知県春日井市です。
5.地元でオススメの店は:海鮮処兄弟。美味しいお魚料理が沢山あります。日本酒も豊富です!
6.好きな食べ物:出汁のきいた料理
7.嫌いな食べ物:ありません。
8.三味線以外の特技:ゴルフ・サバゲー・同乗者に優しい運転
9.小学校のころ、好きだった科目:体育
10.チャームポイント:相手の気持ちをよく考えます。
11.最近、感動したこと:コロナウイルスに限らず、医療従事者の皆さんの、その人を助けようという姿勢はとても感動し、涙が出ます。
12.日常のささやかな幸せ:健康でいられて、毎日ご飯を食べられれば幸せです。
13.自分を動物に例えるなら?:キリン
14.邦楽以外で、最近よく聴く音楽:波の音BGM
15.三味線をはじめたのは何歳のとき?:17歳
16.子どもが三味線を習うなら、何歳くらいからがオススメ?:やりたいと思った時でいいと思います。やる気がある時が一番伸びます。
17.三味線に出会っていなかったら、今、何をやっている?:政治の世界で仕事をしていたいですね。
18.三味線以外にやっていた習い事:習字・バトミントン・卓球
19.三味線以外にできる楽器:ありません。。。
20.三味線をやっていて、よかったと思うこと:お客様の笑顔が見れたときは、良かったなぁと思います。
21.練習にやる気が出ないとき、どうすれば?:やる必要のない時はやりません。やらないといけないときは・・・答えは津軽三味線響の教室で!!!
22.本番前は緊張する?:するときもあれば、しないときもあります。
23.本番前のルーティン:生きている事に感謝してから舞台に立ちます。
24.本当にあった本番中の冷や汗話:プロになってから師匠がコンサートを観にこられ、超緊張して何も弾けませんでした。(誰だよぉおおおお!!!師匠をお招きした人ぉぉおおおお!!!)
25.演奏するなら和服と洋服、どちらが好き?:和服のほうが好きです。帯を締めると気持ちも引き締まりますね。
26.公演後にお客さんから言われて、うれしかった言葉:良かったよ!・また来るね!・元気をもらいました!
27.他メンバーの、いいところ:伊藤さん 自分の意思をしっかりお持ちだと思います。杉山さん 恐竜を捕獲するゲームで、6時間かけて恐竜を捕獲した根性♡
28.津軽三味線☆三絃士の活動の中で、一番の思い出は?:長野合宿の時のみんなでやった花火☆
29.津軽者三味線☆三絃士を漢字一文字で表現すると?:魅
30.今回のコンサートの見どころは?:前回の春日井公演のときとは全く違う姿をお見せできると思います。是非お越しください!
三絃士をもっと好きになる! 三十問☆三十答 伊藤ケイスケ編
1.生年月日:1988年6月20日
2.血液型:O型
3.あだ名
:いとう、とか、けいすけ
4.出身地:三重県鈴鹿市
5.地元でオススメの店は:平田町駅前「寿し安」。親族が集まる時等いつも食べてる思い出の味。
6.好きな食べ物:割と何でも好きですが、インドネシア料理が最近のトレンドです。
7.嫌いな食べ物:なし
8.三味線以外の特技:釣り、ゲーム
9.小学校のころ、好きだった科目:歴史
10.チャームポイント:地毛が茶色
11.最近、感動したこと:クロノトリガー(RPG、ゲーム)
12.日常のささやかな幸せ
:自炊
13.自分を動物に例えるなら?:ローランドゴリラ
14.邦楽以外で、最近よく聴く音楽:シティーポップやネオソウル
15.三味線をはじめたのは何歳のとき?:20歳
16.子どもが三味線を習うなら、何歳くらいからがオススメ?:年齢関係無くやりたいと自発的に強く思う時が一番だと思います。
17.三味線に出会っていなかったら、今、何をやっている?:三味線の様に皆やっているわけでわないけどとてもカッコいい何か。
18.三味線以外にやっていた習い事:習字
19.三味線以外にできる楽器:ギター、ベース
20.三味線をやっていて、よかったと思うこと:海外公演に呼ばれる、様々なアーティストとの共演など沢山あります。
21.練習にやる気が出ないとき、どうすれば?:練習しない。
22.本番前は緊張する?:大なり小なりします。
23.本番前のルーティン:いつも通り過ごす。
24.本当にあった本番中の冷や汗話:糸切れる、曲途中で別曲のフレーズ弾いちゃう、客席後方大先輩 。
25.演奏するなら和服と洋服、どちらが好き?:洋服。動きやすいから。
26.公演後にお客さんから言われて、うれしかった言葉:声かけてもらえるだけで嬉しいです。
27.他メンバーの、いいところ:あっくん(馬場) 多くを語らずともきっちり仕事をこなす。歌う様なフレージング。大ちゃん(杉山) 自然体でありつつ全体から細部まで見えている。音色が素晴らしい。
28.津軽三味線☆三絃士の活動の中で、一番の思い出は?:栄ミナミ音楽祭で雨の中全員一丸となってかなり盛り上がった時 。
29.津軽者三味線☆三絃士を漢字一文字で表現すると?:和
30.今回のコンサートの見どころは?:新曲も引っ提げ久々の公演でそれぞれ成長した姿をお楽しみに。
三絃士をもっと好きになる! 三十問☆三十答 杉山大祐編
1.生年月日:1992年9月24日
2.血液型:AB型!
3.あだ名:大ちゃん
4.出身地:愛知県日進市
5.地元でオススメの店は:美容院DELIGHT お茶目なオーナと美人カリスマ美容師さんがいます!
6.好きな食べ物:寿司と酒!
7.嫌いな食べ物:にんじん
8.三味線以外の特技:カラオケ
9.小学校のころ、好きだった科目:体育と図工
10.チャームポイント:よく喋るところ。
11.最近、感動したこと:ジンベエザメを釣りました(某どうぶつと触れあうゲーム)
12.日常のささやかな幸せ:寝る前の晩酌
13.自分を動物に例えるなら?:マンボウ
14.邦楽以外で、最近よく聴く音楽:ゲーム音楽とか!
15.三味線をはじめたのは何歳のとき?:9ちゃい
16.子どもが三味線を習うなら、何歳くらいからがオススメ?:小学校高学年がいいでしょう!三味線は楽器も大きいので小さい頃は扱いに苦戦します。
17.三味線に出会っていなかったら、今、何をやっている?:お花屋さん
18.三味線以外にやっていた習い事:ピアノとスイミング(弾けないし泳げませんが、、、)
19.三味線以外にできる楽器:三味線一筋です♡(最近ギター買いました。)
20.三味線をやっていて、よかったと思うこと:三味線をはじめ、様々な日本の伝統に触れることができたこと。
21.練習にやる気が出ないとき、どうすれば?:めちゃくちゃ遊ぶ。
22.本番前は緊張する?:一度心臓が口から飛び出たことがあります。
23.本番前のルーティン:大成功しているビジョンを思い描く。
24.本当にあった本番中の冷や汗話:演奏中に急に音が出なくなって、こわいなぁこわいなぁと手元を見てみたら、、、バチが折れてしまっていたんですねぇ。
25.演奏するなら和服と洋服、どちらが好き?:和服。単純に着物が好きなので。
26.公演後にお客さんから言われて、うれしかった言葉:あなたの演奏から魂の叫びを感じると言っていただいたこと。
27.他メンバーの、いいところ:ケイスケくんはいつもストイック、常に志が高くて、自分のスタイルを持っているところで、馬場くんはゲームが上手いところ。
28.津軽三味線☆三絃士の活動の中で、一番の思い出は?:強化合宿と称してお寺で練習したり、BBQしたり、闇カレーつくったこと。
29.津軽者三味線☆三絃士を漢字一文字で表現すると?:心
30.今回のコンサートの見どころは?:メンバー皆で苦労して作り上げた新曲を楽しんでいただきたいです!
プロフィール
津軽三味線☆三絃士

馬場淳史、杉山大祐、伊藤ケイスケ、浅野聡太
津軽三味線☆三絃士は、東海地方出身の伊藤ケイスケ、馬場淳史、杉山大祐による津軽三味線ユニット。サポートメンバーとして、和太鼓の浅野聡太も参加正統派じょんがら節はもちろん、ポップスや童謡も、三絃士ならではの音で生まれ変わります。同じ楽器だからこそ際立つ三人の個性と、9本の弦によるアンサンブルの迫力をお届けします。

 

    公演情報

津軽三味線☆三絃士コンサート~BEGINNING~

日時:

2020/9/12(土)15:00~

会場:

春日井市東部市民センター

入場料:

¥3,500 (PiPi会員¥300引)、小中高生¥500(学生の特券対象公演)
(税込、全指定席、当日券同額、未就学児入場不可)

発売日:

★PiPi会員Web&電話先行予約
2020年8月1日(土)9:00〜4日(火)17:00 ※3日(月)は休館日のためWebのみ
★一般Web会員先行予約
2020年8月5日(水)10:00〜7日(金)17:00
★一般発売 2020年8月8日(土)

イベント情報はコチラ

出演:

津軽三味線☆三絃士
馬場淳史
伊藤ケイスケ
杉山大祐
浅野聡太(和太鼓)

主催・問合せ:

公益財団法人かすがい市民文化財団
TEL:0568-85-6868