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「桂三枝」のその先へ


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“おすすめ本”をご紹介します。

「桂三枝」のその先へ 六代桂文枝ヂカラ
マガジンハウス 2013年2月発行

この本は、大型“文枝”図鑑です。文枝さんが影響を受けた映画や本の紹介をはじめ、落語の歴史、大阪のグルメ情報までもがカラーページで紹介されています。「落語はまだまだマイナーに近い」と言い切る文枝師匠。はっとするようなこの言葉はもちろん、他の伝統芸能と比べて決して落語が劣っているわけではない、という信念からのもの。誰よりも創作落語や若手の落語家の育成に尽力するのも、常に危機感を持って落語と向き合う師匠の“落語観”なのかもしれません。師匠の知られざる一面を知るたびに、どんどんページをめくりたくなる一冊です。
私の目が釘付けになったのは、若い頃の文枝さんの目ヂカラ。野心と好奇心で満ち溢れた眼差しからは、天満天神繁昌亭の設立をはじめとする今日の上方落語協会の礎を築いた人物の底力を感じます。「僕には落語家という道しかなかった」と語る師匠の眼差しの奥底には、三枝時代の面影がほんのり残っています。
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そんな六代桂文枝が、8/3(土)に春日井市民会館で襲名披露を行います。
豪華ゲストも多数出演!

[2013/08/15|投稿者:Y.G]