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【FORUM PRESSレポーター】「松竹大歌舞伎」


FORUM PRESSレポーターによる「わたしレポート」。
2016年7月18日(月・祝)に開催された『松竹大歌舞伎』のレポートです。
FORUM PRESSvol.76にもレポートを掲載しています。コチラからご覧ください。



Report169「熱い歌舞伎」 かつみ I

 梅雨明け宣言が発表されたこの日、市民会館に歌舞伎ファンが一堂に集まりました。染五郎人気に大入り満員となった会場を見渡すと、中高生、留学生、着物姿の女性など客層の広いこと!
 『晒三番叟』では如月姫を演じた中村壱太郎が白旗を両手に持ち、ひらひらとリボンを翻すように舞う艶やかさに目を見張ります。紫の羽織を脱ぐと真っ赤な着物となり、次に白へ薄桃色へと立て続けに衣装が変わる〝引き抜き〟はまるで色彩のマジック。
 市川染五郎主演の『松浦の太鼓』は忠臣蔵の外伝です。大名の松浦候が不機嫌になったり、太鼓の音に喜んでみたり。二枚目染五郎さんが立派な黒い馬に乗って登場するも、その馬から転げ落ちて何とも愛嬌たっぷりのお殿様を演じ、観客の笑いを誘います。後半、赤穂浪士の気持ちを深く慮る場面は心模様を丁寧に演じ、彼の魅力を見せてくれました。400年を超す歴史ある歌舞伎は、外の猛暑に負けない熱さを帯びた舞台だったと思います。



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春日井市民会館ロビーの様子




Report170「春日井の夏は歌舞伎から」 宮川あけみ

 幕が上がる前、檀上に今公演で座頭を務める市川染五郎さんが登場し、挨拶がありました。テレビで拝見する歌舞伎俳優が目の前にいるということで気分もグッと上向き、公演に対する期待も高まりました。
 演目は3つでしたが、メインは染五郎さんが叔父である中村吉右衛門さんに指導を受けた「松浦の太鼓」。この話は、仇討ちで有名な「忠臣蔵」のサイドストーリーともいうべきもので、染五郎さん演じる大名松浦鎮信と俳諧の宗匠、赤穂浪士、腰元や家臣たちの会話が中心です。この殿様の喜怒哀楽が話に真実味をもたせ、どっぷり世界にハマってしまいました。とにかく役者の皆さんの声音が表情以上に豊かで、使い方も巧み。自分の舞台に観客をグイグイ引き込んでいく力がありました。これが伝統の強みかと感動し、しばらく席を立てませんでした。
 歌舞伎は難しそうと思われがちですが、「松竹大歌舞伎」は地元で本物を鑑賞できるまたとない機会です。ハマってみませんか。



Report171 「これからは気軽に観たい歌舞伎」 のぐちりえ

 今公演で座頭を務められた市川染五郎さんを始め、有名な歌舞伎役者は知っているものの、歌舞伎自体は今回が初鑑賞でした。
 観終わって感じたのは「歌舞伎はエンターテイメントなんだ~!」ということ。
 『晒三番叟』は朱色を主体とした舞台に、鮮やかな着物を着た女形の役者さんが映え、とても優雅な美しさ。舞台上で早着替えをしたり、脇役の方がアクロバティックな動きをしたりと、目を楽しませてくれました。
 『松浦の太鼓』はあの有名な忠臣蔵のスピンオフとのこと。あらすじはチラシに載っていたものの、登場人物のセリフが現代語と若干違ったため、大雑把な話の流れしかわからず残念…。イヤホンガイドを利用した息子は笑いながら観ていたので、次回観る時にはイヤホンガイドは必要不可欠だなと思いました。
 歌舞伎は近寄り難いと思っていたのですが、元々は江戸庶民のお楽しみ。ドラマを観る感覚で、また気軽に観に行きたいなと思いました。