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FORUM PRESSレポーター
「春日井市制70周年記念事業茂木大輔の生で聴く“のだめカンタービレ”の音楽会」


FORUM PRESSレポーターによるイベントレポート第五弾。
2013/6/2(日)に開催された、「春日井市制70周年記念事業茂木大輔の生で聴く“のだめカンタービレ”の音楽会」を6名がレポートしてくれました。Report20・21はFORUM PRESS vol.57からどうぞ(PDF:5.14MB)

【Aプログラム】
Report 22   聴き入ってしまった、のだめクラシックの世界   野口 颯一朗

ぼくはピアノを習っているので、クラシックに興味がありました。その影響で、『のだめカンタービレ』の原作は読破していますが、マンガの中に出てくる曲はどんな曲なんだろうと、聴いてみたいなと思った曲が何曲もありました。そしてこのコンサートで実際に3曲聴いて、スライド映像で解説を見て、「これはこんな曲だったんだ!」「こんないきさつでこの曲が作られたんだ!」と分かり、良かったです。
ぼくはAプロ、春日井出身の内匠慧さんのピアノを聴きましたが、とても力強くきれいで、聴き入ってしまいました!ぼくは今の課題曲がやっとゆっくり弾ける状況で、暗譜もできていないのですが、内匠さんは、三十分以上もあるラフマニノフ『ピアノ協奏曲第2
番』を暗譜もして、オーケストラとリズムも合わせて弾いているので本当にすごいと思いました。
祝典序曲『1812年』は大砲の効果音や、教会の鐘の音が印象的でした。また、春日井にオーケストラ公演が来る時も、鑑賞したいです☆

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Report 23   若草色のラフマニノフ   ますだ けいこ

漫画とドラマで名前をきいていた「のだめカンタービレ」。その名をつけた音楽会は、一般的な音楽会と何が違うのだろうと思っていました。会場に入ると、ステージ上方にスクリーン。ここに曲の解説や写真、原作漫画のシーン、楽器と演奏者名などが写し出されました。指揮者茂木さんによる曲間の解説もあり、クラシック音楽になじみがなくても親しめるようにとの工夫がいっぱいでした。
Aプロの見どころは、内匠慧さんによるラフマニノフ『ピアノ協奏曲第2番』。難曲として知られているこの曲を、春日井出身の20歳は、軽々と弾きこなしてゆきました。その手の動きは若々しくはつらつとしていて、ピアノが小さく感じられるほどでした。スポーツウェアで、グラウンドを走り回る姿も似合いそうな内匠さん。これからの活躍が楽しみです。
客席には慧サポーターらしき観客の姿が多くありました。今回の出演で、きっとその数も増えたことと思います。ホーム春日井での次の演奏会、待っています。

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Report 24   クラシックに魅せられて    前島恭子

市政70周年を迎える節目に、7年前に春日井で始まった「のだめカンタービレの音楽会」が70回目のコンサートとして開催されました。しかも、リニューアルした市民会館の杮落として。歴史的瞬間に立ち会えたというと大袈裟だけど、それだけでもうワクワクドキドキです。
今回はロシアの曲、祝典序曲『1812年』に組曲『展覧会の絵』。スクリーンに映し出される解説と漫画『のだめカンタービレ』の名(迷?)シーンは、クラシックにうとい私にもわかり易い演出で嬉しかったです。そして、内匠慧さんのラフマニロフ!細身で華奢なルックスにそぐわない骨太でダイナミックな演奏は「すごい!!」の一言につきます。40分の大曲が短く感じられました。
アンコールの『シェヘラザード 若い王子と王女』も、ここで演奏されると、のだめと千秋の二人のための曲としか思えなくなります。指揮者・茂木さんのお話や名古屋フィルハーモニー交響楽団と内匠さんの演奏に魅せられた2時間半でした。

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Report 25   お昼前からずっしり、音のフルコース   伊藤弘子

のだめ音楽会を見るのは2回目ですが、1回目はファンの熱気にただただ驚いたというのが第一印象でした。私はのだめの漫画もテレビも映画も見たことがありません。
春日井市制70周年とのだめ音楽会の第70回目(プラス平成23年度の総務大臣賞受賞)が重なり、晴れやかな中にも格調高いコンサートとなりました。スクリーンに写されるスライドは、観る前は邪魔かな?と思ったこともありましたが、祝典序曲『1812年』の時にはナポレオンの姿や戦闘場面の絵を見て盛り上り、『展覧会の絵』では曲のきっかけとなった、ムソルグスキーの親友の画家の絵や解説で、理解がより深まりました。とりわけ春日井出身の若い内匠慧さんのラフマニノフ『ピアノ協奏曲第2番』は、演奏中の姿がスライドの千秋真一のイメージと重なり、感動的でした。この曲は浅田真央選手のソチ五輪フリーの曲でもあるのですね。
美麗かつ重厚な音の競演に圧倒された2時間半でした。


【Bプログラム】

Report 26   生演奏と映像の嬉しいコラボ。クラシック音楽の新しい楽しみ方、発見!   紀瑠美

市政70周年と市民会館リニューアルを祝して、チャイコフスキーの祝典序曲『1812年』でスタート。名古屋フィルハーモニー交響楽団の後ろの大スクリーンには、曲の進行に合わせ、解説文や映像、漫画のシーン等が投影されました。シンプルで分かりやすい解説により、曲の構造や物語がよく理解でき、今までなんとなく聴いたクラシックが違って聴こえました。音楽で表現している事柄が、頭の中で想像できて楽しかったです。
「世界で一番好きな音楽家、渡辺玲子さんです」と指揮者の茂木大輔さんに紹介され、世界的ヴァイオリニスト渡辺さんが登場。朱色のドレスがよく似合って美しい。渡辺さんの奏でるチャイコフスキー『ヴァイオリン協奏曲』の素晴らしい音色に感動しました。会場からは「ブラボー!」という声と、鳴り止まない拍手が送られました。
3曲目のムソルグスキーの『展覧会の絵』では美しい映像と演奏を堪能。原作の漫画を読んでみたい、もっとクラシックを知りたいと思いました。素敵な体験をありがとう!

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Report 27   音のない漫画からあふれでた音楽   かつみI

改修された市民会館の杮落とし公演となったコンサート。名古屋フィルハーモニー交響楽団の奏でる祝典序曲『1812年』では、高らかな鐘の音が市制70周年の春日井市を祝うように響きわたった。漫画に出てくる楽曲をオーケストラが演奏するこの「のだめカンタービレの音楽会」は春日井発祥で全国へと広がっているが、Tシャツ姿で気軽に来場できて本格的なクラシック音楽が堪能できるのは、この公演ならでは。
半年前から使用し「ちょうど仲良くなってきた頃」というストラディヴァリウス「ウィルヘルミ」を持って登場した渡辺玲子さん。チャイコフスキー『ヴァイオリン協奏曲』での、その憂いに満ちた美しく繊細な響きは、心に深く染み入ってくるようだった。アンコール曲『シェエラザード』は若い王子と王女を漫画の登場人物、千秋とのだめになぞらえて演奏。純粋で一途な若者たちの恋愛を会場全体が見守るかのように、音楽に包み込まれた気分を味わうことができた。

[2013/08/22|投稿者:S.H.]