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【FORUM PRESSレポーター】令和五年度 松竹大歌舞伎


「FORUM PRESSレポーター」による「わたしレポート」。
市民ボランティアが、かすがい市民文化財団のアレコレを紹介します。

今回は、2023年7月30日(日)に開催された
令和五年度 松竹大歌舞伎




Report510 【初鑑賞の演目!驚きの連続!】田本莞奈

毎年恒例の「松竹大歌舞伎」が4年ぶりに開催されました。平日に上演されることが多く、中学生の私は、なかなか観劇できませんでしたが、今回は日曜日ということで久しぶりに観ることができました。
会場に入ると、花道には菊のセットが。1つ目の演目『菊畑』の大道具に、始まる前からワクワクします。『菊畑』は台詞も多く、衣装も華やか。見せ場では、コロナ禍で制限されていた大向うを久しぶりに聞くことができました。2つ目は『土蜘』。題名から地味な演目を想像していましたが、実際は豪華で迫力満点。前半に出てきた胡蝶の舞は美しく、習っている日本舞踊で踊ったことのある振りが多かったのも嬉しかったです。そして、千筋の糸が繰り出されたのは圧巻で、客席からも「お~」と声が上がりました。放たれた糸をさっと回収する後見も格好良かったです。
見応えのあった「松竹大歌舞伎」。夏休みの思い出の一つとなりました。また来年も観られるといいな。



Report511 【親子で楽しむ歌舞伎の醍醐味】紀瑠美

娘が伝統文化に興味を持ったことをきっかけに、歌舞伎を楽しむようになって約10年。公演に先立って開講される葛西聖司さんの歌舞伎セミナーや当日のイヤホンガイドなどで知識をたくわえ、鑑賞時の面白みも増えました。今回はイヤホンガイドは借りず、娘と共に客席に。歌詞も台詞もほぼ聞き取れ、話の展開にもついていけます。皆さんがどっと笑った瞬間に私も笑っていました。
『菊畑』では細やかな感情表現に心打たれ、『土蜘』では舞の美しさや大勢での立ち回り、繰り出される糸の迫力に感動。生演奏も素晴らしく、幼い頃に鼓を習っていた娘も「また演奏したくなった」と感激していました。
“学生の特券”の効果でしょうか、夏休みの客席には小学校低学年と思われる子どもたちの姿も。中学生になった娘の、今も感覚で歌舞伎を味わう感想に、「そんな楽しみ方もあるのか」と毎回驚きます。子どもの感性が何を捉えたのか、それを聴くのも親子鑑賞の醍醐味です。