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FORUM PRESSレポーター
「セレノグラフィカ ダンス公演 ~ダンスでスタート!!踊るピクニック in かすがい~」


FORUM PRESSレポーターによるイベントレポート第二弾。
今回は、2013/2/11(月)に開催された、セレノグラフィカさんによる不思議なダンス公演を3名がレポートしてくれました!!Report⑦はFORUM PRESS vol.55からどうぞ(PDF:3.9MB)

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Report⑧   春を呼ぶダンス  かつみ I 

文化フォーラム春日井のあちらこちらを、出演者と観客がピクニックのように移動して楽しむ、セレノグラフィカさんのダンス公演。アコーディオン演奏に合わせて、男女2人が交互にマネキンのような動きで踊ったり、熊と猿の着ぐるみを着てバナナを食べたり、追っかけたり、相撲をとったり。また、日本の歌や外国の音楽に合わせて、時にしっとりと、時に激しくダンスをすることも。腕、胴体の動きはもちろんのこと、顔の表情から裸足の指先まで、すべての動きが踊りとなり、内側に持つエネルギーを体の外側へ解き放っていくかのようでした。彼らのワークショップで3日間学んだ、市民ダンサー14人も、のびのびとした踊りで自己紹介をし、個性豊かなダンスを披露しました。最後はアトリウムにて、ステップや振付を教わり、観客全員で総踊り。春日井に春を呼ぶような、笑顔いっぱいの“ピクニック・ダンス”でした。

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Report⑨   不思議なダンス  ますだ けいこ 

オープニングの「星とりクラゲ」を見ながら感じていたのは、懐かしさと楽しさでした。会議室前の廊下に用意された、座布団と小さな折りたたみ椅子の空間を見て、保育園の発表会を思い出したのです。観客の子どもたちの笑い声で、さらにその印象が強まりました。
やがて始まったセレノグラフィカによる掛け合いのような動きは、パントマイムのよう。つかず離れずの二人の動きが、コミカルで笑いを誘います。記憶を刺激され、何かを思い出せそうなもどかしさが募りました。まるで、隠れんぼで一人だけ置き去りにされ、見つけてほしいのに自分からは出ていけない、あの気分。それでいながら、どこかわくわくしてしまう。次は何がおこるのだろうと。
予想外のものからは、思いがけない感情が生まれます。慣れ親しんだ日常からは生まれてこない気持ちの揺れは新鮮で、今回のダンスがくれた大きな収穫でした。

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Report⑩   けったい!下町モダンなスポーツダンス?  伊藤弘子 

2F会議室前、ぐったりした女性を男性が担いで現れる。ドキッ。アコーディオンの生演奏によるテンポのいいシャンソンに乗った「星取りクラゲ」は、パリ下町風味の男女の機微が盛り込まれた、アラカルトの趣き。呆気に取られつつ4Fスカイフォーラムに場所を変えて「おとぎばなしダンス」。遠巻きの、寒さに震える大人達を尻目に、子どの達は無邪気に走り回り楽しんでいる。次に視聴覚ホールに移動し、一般ワークショップ参加者サボテサボテの登場。老若男女が自分の名前をダンスで表現するその躍動感には、目を見張るばかり。
「鰭と脚の狂騒曲」は和洋ごった煮の音の洪水に、溶け込むような、逆らうような体の動きで、一体何を伝えようとしているのだろうか。最後のアトリウムでは観客も一緒に、全員で「ネオフォークダンス」。
今回の公演を見て発見したこと
①いかにもダンサー風な体形でなくても踊っていいんだ
②体を自由に動かせば体も心も解放させられ、もしかしたら他人にも自分にも、もう少し優しくなれるかもしれない
③セレノグラフィカは、見れば見る程、謎が深まる
ということでした。

[2013/04/10|投稿者:S.H]